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ラーメン屋を開業・独立するには?

目次

「いつか自分のラーメン屋を持ちたい」そんな熱い思いを抱く人は多いですが、実際に開業にこぎつける人は一握りです。さらに、開業後に数年で廃業してしまうケースも珍しくありません。 しかし、しっかりとした準備と戦略があれば、ラーメン屋での独立は夢で終わらず、現実として成功に近づく選択肢になります。ここでは、初心者でも分かりやすいように、ラーメン屋を開業するまでのステップを7つに分けてご紹介します。

ステップ①:まずは「なぜやりたいか?」を明確にする

最初の一歩は、自分自身に問いかけることです。「なぜラーメン屋をやりたいのか?」「どんなラーメンを出したいのか?」 この“想い”こそが、ブレずに経営を続けていくための原動力になります。

例えば「地元の味を守りたい」「女性一人でも入りやすいラーメン屋にしたい」など、明確なコンセプトを持つことで、店舗の方向性や内装、メニュー設計、ターゲット設定にもつながっていきます。

ステップ②:飲食店経営の基本を学ぼう

開業を目指す前に、まずは実際の現場で経験を積むことが大切です。 厨房での仕込みや盛り付け、ホールでの接客、仕入れや在庫管理など、日々の業務を体感することで、飲食店経営のリアルが見えてきます。 特にラーメン業態はスピードと再現性が求められるため、現場力が成功の鍵になります。経験ゼロで開業に挑むのではなく、実務を学ぶ期間を設けましょう。

調理スキルの習得

ラーメン屋を開業するには、まず商品であるラーメンを作る必要があります。そのため調理スキルの習得は必須です。

ラーメンの基本技術であるスープの仕込み、麺の茹で方、チャーシューなどトッピングの作り方などを、自分の目標とするラーメン屋などで修業をして学びます。

店舗運営の知識

おいしいラーメンを作れるだけでは、ラーメン屋の経営はできません。売上管理や仕入れ業務、シフト管理、人材採用の方法、人材教育など、店舗運営全般を経験しましょう。

チェーン店などで経験を積み、店長を経験するのがおすすめです。

接客スキル

ラーメン屋の評価は、接客の要素も大きいです。滞在時間が短いとはいえ、気持ち良くおもてなしの心で対応してくれると、お客様がリピーターになってくれる可能性も高くなります。

またトラブルが起きたときほど、責任者として対応する必要があるため、どのような場面でも対応できるよう接客スキルを磨き、サービスの質を向上させましょう。

ステップ③:市場調査と立地の重要性

「自分の好きな場所で始めたい」と思いがちですが、立地選びは“感情”ではなく“戦略”が必要です。

  • 商圏にどんな年齢層・性別のお客様がいるのか
  • 周辺にどんな競合ラーメン店があるのか
  • 昼と夜、平日と週末の人の流れはどうか

これらの情報を把握することで、自分の店の“売れるポジション”を明確にできます

ステップ④:開業資金を準備する

お店を作るには以下の資金が必要です。

  • 物件取得費(保証金・礼金など)
  • 内装・厨房設備費
  • 原材料費・什器備品
  • 開業前の広告宣伝費

事業計画書に基づき、どのくらい資金が必要か算出します。

資金が不足している場合には銀行や日本政策金融公庫などから融資を受ける準備をします。

資金計画はできるかぎり専門家に相談し、無理のない計画を立てましょう。

ステップ⑤:味づくりの試行錯誤

開業前に最も時間をかけるべきなのが「味の完成度」です。 スープ・麺・トッピング・タレのバランス、そして見た目のインパクトまで含めて、お客様の心に残る一杯を創る必要があります。 製麺所やスープの仕入れ先とじっくり打ち合わせをしながら、試作を重ねましょう。知人や業界関係者に試食してもらい、客観的なフィードバックを取り入れるのも有効です。

ステップ⑥:開業に必要な手続きを進める

ラーメン屋を開業するには、以下のような手続きが必要です。

食品営業許可

食品営業許可とは、食品衛生法に基づいて食品の製造・加工販売を行う際に必要な許可証です。これを取得せずに営業を行うと、食品衛生法違反として罰則の対象となります。

保健所に事前相談をして申請を行い、保健所による立入検査を受けなければなりません。そのため施工業者から店舗の平面図が上がってきたタイミングで保健所へ図面を持っていき、事前相談を行いましょう。

保健所からチェックが入る可能性があり、着工後に設計変更するのは難しいため、早目に確認する必要があります。

また有効期限があるため、継続的に更新手続きを行います。

食品衛生責任者の資格取得

飲食店を営業する上で、必ず1人配置しなければならない資格です。資格は、各都道府県にある食品衛生協会が行う講習会を受講することで取得できます。

その他、火を使用するため「防火管理者選任届」や個人事業主の開業届出書、従業員を雇った場合には労災保険や雇用保険の加入手続き、法人化した場合には社会保険加入手続きなど、多くの手続きが必要です。

その他、開業届の提出(税務署)、防火管理者の選任(必要な場合)などもあります。何が必要か事前にきちんと把握して早目に手続きをしないと、手続きが遅れたせいで開業が遅れてしまうことがあります。地域によって手続き内容や必要書類が異なることもあるため、事前に自治体のHPや窓口で確認しておきましょう。

ステップ⑦:オープン後のPRと顧客づくり

無事にオープンしても、最初からお客様が並ぶとは限りません。 SNS、Googleマップ、食べログなどの無料メディアでの発信を活用し、まずは認知を高めましょう。 また、初回来店のお客様に次回使えるクーポンを渡す、LINE登録で特典を付けるなど、リピーターづくりを意識した仕掛けも重要です。

ラーメン屋開業は情熱と準備がカギ!

ラーメン屋の開業は、体力も精神力も求められるチャレンジです。 しかし、自分の味で誰かを笑顔にし、行列ができる店を築ける可能性を持った仕事でもあります。ラーメン屋を独立・開業するには、やるべきことが多くありますが、オープン希望日から逆算して、余裕のあるスケジュールを組み、順序立てて準備を進めていきましょう。漏れがないよう、やるべきことをリスト化しておくとスムーズです。

まずは十分な経験を積み、具体的な事業計画を立てることから始めましょう。想いを明確にし、丁寧な準備と学びを重ねれば、初心者でも「自分のラーメン屋を持つ」という夢は十分に実現可能です。

当メディア「飲食らぶ」では、ラーメン屋として独立した働く方にインタビュー!資金調達や修業、開業準備、集客のコツについてお話しを伺いました。独立に興味のある方はチェックしてみてください。